マックス・ザインシュ(合気道五段・日本学者)が綴る
ミュンヘンに於ける日本武道
合気道は直接対決ではなく、逆に攻撃の力や勢いを利用して相手を制する日本の武道です。正確な体捌きや相手の動きと調和することを通して、相手のバランスを崩しながら攻撃を無力化させます。相手に怪我をさせないので、合気道は「暴力なき護身術」とも呼ばれています。
ダイナミックな稽古によって身体が鍛えられるという利点の上に、合気道は精神的にも忍耐力や柔軟性や感覚性を発達させるという目的を追求しています。そのために必要な自己規律とそこから育つ自信は、外面的および内面的平衡、相互間の敬意、平和な社会生活に必要な他人に対しての感情移入能力等を促進します。
(原作: Max Seinsch)